管理者って家族でも社外の人でも大丈夫?

古物商許可について解説

管理者って家族でも社外の人でも大丈夫?

1.管理者とは?

①営業所ごとに専任が必要
ポイント:管理者は営業所ごとに選任が必要

まず、管理者とはどういうものか確認しましょう。

古物商の管理者は、古物の取引が適正に行われているか、不正品や盗品が流通していないかなど、犯罪の防止と被害の迅速な回復のために重要な役割を果たします。

この管理者は古物商を営む上で、必ず営業所ごとに選任しなければなりません。

第十三条  管理者
古物商又は古物市場主は、営業所又は古物市場ごとに、当該営業所又は古物市場に係る業務を適正に実施するための責任者として、管理者一人を選任しなければならない。

古物営業法(e-GOV法令検索より引用)
②常勤性が必要

管理者には常勤性が求められます。

ポイント:自宅からの距離が離れている場合はNG

営業所の管理者は、常勤性が求められるため、営業所に通勤できる距離に住んでいる必要があります。
明確な基準はありませんが、自宅から片道2時間以上かかる距離に住んでいるなど、営業所への通勤が現実的でない場合には管理者になれない場合があります。
例えば、東京に住んでいて、福岡県にある古物商の管理者になることはできません。

ポイント:他営業所の兼業はNG

また、すでに他の古物商の管理者になっている場合には、常勤性が認められず管理者になることはできません。営業所が同じ場所であったり、同じビル内の同じフロア内など、距離が近い場合には認められる場合もありますが、原則、他営業所との兼業はできません。

③欠格要件に該当してはいけない
ポイント:管理者は欠格要件に該当してはいけない

上記の条文をまとめたのが、下記の内容です。

欠格事由

  • 未成年者
  • 心身の故障により古物商の業務を適正に実施することができない者
  • 破産者で復権を得ない者
  • 禁固以上の刑に処せられ、5年を経過しない者
  • 許可を受けないで古物商の営業を行い罰金の刑に処せられ、5年を経過しない者
  • 窃盗罪、背任罪、遺失物横領罪、盗品譲受罪で罰金の刑に処せられ、5年を経過しない者
  • 暴力団及び暴力団関係者
  • 住居の定まらない者
  • 古物営業法に違反し許可を取り消され、5年を経過しない者

上記の欠格事由に該当する人は管理者になることはできません。

④管理者として商品に対する知識が必要

第十三条
3 古物商又は古物市場主は、管理者に、取り扱う古物が不正品であるかどうかを判断するために必要なものとして国家公安委員会規則で定める知識、技術又は経験を得させるよう努めなければならない。

古物営業法(e-GOV法令検索より)
ポイント:管理者には知識、技術、経験が必要

国家資格は不要ですが、不正品の流通を防止する観点から、取り扱う古物が不正品かどうかを判断するための知識、技術、または経験を持つことが求められます。

ただし、これは努力義務として定められているため、怠った場合でも直ちに法令違反となるわけではありません。しかし、知識不足が原因で盗品などを取り扱ってしまった場合、公安委員会からの指示(法第23条)や、最悪の場合、営業停止(法第24条)などの行政処分を受ける可能性があります。

管理者の適切な教育や指導は、トラブル防止のためにも重要です。

2.こんな人は管理者になれる?

①家族は管理者になれる?

古物商の管理者として家族を選任することは可能です。
実際に、夫婦や親子、兄弟など、家族経営の事業では近親者が管理者を務めるケースも多く見られます。
例えば、自宅を営業所とする場合には、同居の家族(配偶者・両親)などが管理者になるケースも少なくありません。

身内であれば信頼関係が築かれていることが多く、業務を円滑に進めやすい点は大きな利点といえます。また、外部の人材を採用する手間が省けるため、効率的な運営にもつながります。

ポイント:常勤性や知識について問われる可能性がある

ただし、家族を管理者に選ぶ際には注意が必要です。
古物商の管理者には、古物営業法に基づく重要な責任が課されており、法律の内容を正しく理解し、営業活動を適切に監督できる能力があるかどうかが求められます。

また、管理者には常勤性が必要とされるため、現実的に営業所に通勤できかどうかも確認される可能性があります。

例えば、下記のような場合だと管理者として認められない可能性もあります。

家族でも管理者として認められない可能性がある例

・自動車を取り扱う古物商であるのにも関わらず、自動車に関して全く知識のない配偶者が管理者になる

自宅から60分程度通勤にかかる営業所に、年齢的に自動車移動が現実的ではない母親を管理者にする

②法人で許可取得する際に社外の人を管理者にすることはできる?

都道府県によりますが、こちらも可能です。

法人で古物商許可申請する場合、管理者は必ず社内の人でなければならないわけではありません。
それこそ、自宅が営業所の場合には、同居の家族に管理者になってもらうなど、営業所への常勤性が認められれば問題はありません。

ただし、あまりにも関係性がない場合には管理者として認められない場合もありますので、注意しましょう。その点は住民票や略歴書などで確認されます。

3.まとめ

以上、管理者選任について解説しました。
古物商許可は簡単に申請できると思いがちなのですが、慣れていないと非常に時間がかかってしまいます。

申請書類の記載内容を間違えていたり、不足書類があったりすると、再度提出が必要です。

ポイント:警察署に最低2回はいく必要がある

その上、提出先は警察署。提出は平日のみ。休日は受け付けてくれません。

さらに、申請と許可証の受領で平日に最低でも2度は警察署へ足を運ばないといけません。

普段の業務を行いつつ、申請書類の作成する時間や警察署に平日に行く時間などなかなか作れないのではないでしょうか?

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